90歳でも運転免許の更新は「可能」です。有効期間は原則3年で、必要な検査と講習をクリアすれば更新できます。
ただし、75歳以上の方には「認知機能検査」と「高齢者講習」、さらに過去の違反歴によっては「運転技能検査」も課せられます。
この記事では、90歳で免許更新を目指す方に向けて、具体的な条件、手続きの流れ、検査内容、安全運転を続けるためのポイントなどを詳しく解説しています。
家族との関係や返納の選択肢も含めて、「これからどうするか」をじっくり考えられる記事になっていますよ。
読み終えるころには、きっとあなたにとって最善の選択肢が見つかるはずです。
90歳の免許更新は可能？必要な手続きと有効期間
90歳の免許更新は可能？必要な手続きと有効期間について詳しく解説します。
それでは、順番に解説していきますね。
①90歳でも免許更新はできるの？
結論から言うと、90歳でも運転免許の更新は可能です。
年齢だけを理由に「更新できない」と決めつけられることはありません。
ただし、高齢者ということで、更新には特別な条件が加わります。
75歳以上の方は「認知機能検査」と「高齢者講習」の両方を受けることが必須になります。
違反歴がある場合は、さらに「運転技能検査」も受ける必要があります。
つまり、90歳だからといって無条件に免許を失うことはないですが、手続きはしっかり踏まなければならないんです。
これ、意外と知られてないんですよね〜。
②有効期間は原則何年？
免許の有効期間は、90歳でも「原則3年間」です。
これは75歳以上の高齢者すべてに共通していて、認知機能検査や講習に問題がなければ、3年間の免許証が発行されます。
ちなみに、違反歴がある場合でも運転技能検査に合格すれば、やはり有効期間は3年となります。
ただし、有効期限の満了日は「誕生日の1か月後」ですので、そこも注意してくださいね。
高齢になってくると、期間の感覚があいまいになることもあるので、家族と一緒に確認していくのがベストですよ！
③更新に必要な書類・検査とは？
90歳の方が免許を更新するために必要な手続きは以下の通りです。
| 手続き項目 | 内容 |
|---|---|
| 認知機能検査 | 記憶力や判断力の検査。結果によって講習の種類が変わる。 |
| 高齢者講習 | 座学と実技を含む2時間の講習。認知機能に問題がない方が対象。 |
| 運転技能検査 | 過去3年以内に一定の違反がある人が対象。合格しないと更新できない。 |
| 更新時の必要書類 | 免許証、更新連絡はがき、必要な費用など |
どれも事前に予約が必要になるので、早めの準備がポイントですね。
お知らせハガキをなくすと手続きが面倒になるので、大切に保管してください！
④更新できないケースはある？
はい、いくつか更新ができなくなるケースもあります。
たとえば、認知機能検査で「認知症のおそれあり」（不合格）と判断され、さらに医師の診断で認知症と診断された場合。
また、運転技能検査に何度挑戦しても合格できなかった場合も更新は不可能になります。
このほか、身体的な能力に問題があると判断されたときも更新が断られることがあります。
つまり、「更新できない＝年齢」ではなく、「健康状態や運転能力」が判断材料になるんですよ。
年齢は関係ないとは言えませんが、あくまで基準ではないのが今の制度の特徴です。
75歳以上の高齢者が免許を更新するための条件
75歳以上の高齢者が免許を更新するための条件について詳しくお伝えします。
では、それぞれの条件を詳しく見ていきましょう。
①認知機能検査の受検が必要
75歳以上になると、運転免許の更新には「認知機能検査」が必須になります。
この検査は、記憶力や判断力に問題がないかを確認するためのもので、実施内容は「時間の見当識」と「手がかり再生」の2つ。
たとえば、「この絵を覚えてください」と言われて、数分後にどれだけ思い出せるか、というような検査です。
結果によっては、「認知症のおそれなし」（合格）と「おそれあり」（不合格）と判定され、更新後の手続きが変わってきます。
「認知症のおそれあり」となった方は、医師の診断を求められることがあるので、心配な方は事前に相談しておくと安心ですよ。
ちなみに、診断書があると検査が免除になることもあります。これは知っておくと得です！
②高齢者講習の受講が必須
認知機能検査の結果が「問題なし」だった場合は、次に「高齢者講習」を受ける必要があります。
この講習は座学だけでなく、運転適性検査や実車指導も含まれた実践的な内容になっています。
普通免許を持っている方の場合は、2時間の講習が基本です。
逆に、原付免許や二輪免許しか持っていない場合は、1時間の座学のみとなります。
講習は教習所または運転免許センターで行われ、予約が必要です。
人気の施設は混みやすいので、更新ハガキが届いたらすぐに手続きするのがコツですよ。
「もう何年も運転してるし今さら…」と思う方もいるかもしれませんが、自分の運転を客観的に見直すチャンスにもなります。
③違反歴があると運転技能検査も
ここが重要なんですが、75歳以上で過去3年以内に一定の違反歴があると「運転技能検査」も追加されます。
この検査は実技試験で、教習所のようなコースで運転してもらい、停止、右左折、信号通過などを確認します。
対象となる違反行為は、信号無視、携帯電話使用、速度超過などです。
この運転技能検査に合格しないと、どんなに他の手続きが完了していても、免許の更新ができません。
ただし、技能検査は何度でも挑戦できるので、落ちたからといって諦める必要はありません。
練習用のコースも公開されているので、心配な方は事前に確認しておくと安心ですね！
④手続きの流れと予約方法
免許更新の流れとしては以下のようになります。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ①通知ハガキの確認 | 更新のお知らせが自宅に届くので内容をよく確認 |
| ②認知機能検査の予約・受検 | 免許センターか教習所で受ける。結果に応じて次へ |
| ③高齢者講習の予約・受講 | 座学と実技で合計2時間（免許の種類による） |
| ④運転技能検査（違反歴がある方） | 対象者は技能検査に合格する必要あり |
| ⑤更新手続き | 警察署または免許センターで更新 |
予約は電話、またはオンライン（電子申請システム）でも可能です。
地域によって混雑状況が違うので、早め早めの行動が大事ですよ〜！
免許更新の検査内容をわかりやすく解説
免許更新の検査内容をわかりやすく解説していきます。
それぞれの検査内容について、丁寧に説明していきますね。
①新認知機能検査とは？
新しくなった認知機能検査は、75歳以上の方に義務付けられている大事なステップです。
検査の主な内容は、「手がかり再生」と「時間の見当識」の2つです。
手がかり再生は、最初に4枚のイラストを見せられ、それを一定時間後に思い出すという記憶力のテストです。
時間の見当識では、今の年月日や曜日、時間帯を聞かれ、しっかりとした認識ができているかを確認します。
以前まであった「時計描画」は廃止されましたので、少しハードルが下がったとも言えます。
この検査で「認知症のおそれあり」とされた場合は、医師の診断を受けてその結果次第で更新が許可されるかどうかが決まります。
不安な場合は、事前に医療機関に相談しておくとスムーズですよ。
②高齢者講習で何をするの？
高齢者講習は、70歳以上の方が免許を更新するために受けなければならない講習です。
75歳以上の方は、認知機能検査の後にこの講習を受ける必要があります。
内容は大きく分けて3つ、「座学」「運転適性検査」「実車指導」です。
座学では交通ルールの再確認や事故の事例などを学びます。
運転適性検査では、視力や判断力、動作のスピードなどをチェックします。
実車指導では、実際に車を運転してもらい、教官がその様子を見て助言をしてくれます。
受講時間は普通免許保持者なら2時間、原付・二輪のみの人は1時間となっています。
高齢者講習は、自分の運転技術を見つめ直すいい機会になるので、真剣に受けるのがおすすめですよ！
③運転技能検査の試験内容は？
過去3年以内に特定の交通違反がある75歳以上の方は、運転技能検査を受けなければなりません。
この検査は実技試験で、普通自動車を使って以下の課題をクリアする必要があります。
- 指示速度による走行
- 一時停止の確認
- 交差点での右左折
- 信号の通過
- 段差の乗り上げ
試験は教習所などの専用コースで行われ、合格しないと免許の更新はできません。
とはいえ、一発勝負ではなく、有効期限内であれば何度でも受けられます。
練習用の試験コースはPDFなどで公開されているので、事前にチェックして練習しておくと安心です。
ちなみに、二輪や原付だけの方はこの検査は対象外となります。
④不合格でも再チャレンジできる？
はい、運転技能検査に限って言えば「再チャレンジOK」です！
運転技能検査は有効期限内であれば何度でも受験可能です。
つまり、落ちたからといってすぐに免許が失効するわけではありません。
ただし、検査日程には限りがありますし、予約が埋まりやすい傾向にあります。
1回目で失敗しても、すぐに次の予約を取り直せるようにしておくのがポイントです。
「もうだめかも…」と諦めずに、何度でも挑戦できることを知っておいてくださいね！
高齢ドライバーが直面するリアルな課題
高齢ドライバーが直面するリアルな課題についてお話しします。
それでは、高齢ドライバーが抱える現実的な問題を、ひとつずつ見ていきましょう。
①判断力や反応速度の低下
年齢を重ねると、どうしても判断力や反応速度は落ちてしまいます。
例えば、信号が変わったときにアクセルとブレーキを踏み間違えたり、歩行者に気づくのが遅れてしまったりすることがあります。
これは本人が「まだ大丈夫」と思っていても、実際には気づきにくい変化です。
加齢による認知や視覚、聴覚の変化は徐々に進むので、自覚しにくいのが厄介なんですよね。
だからこそ、定期的に運転技術を客観的に見直す機会が必要なんです。
一度プロに見てもらって、自分の運転がどうなのか評価を受けるのはとても大事ですよ。
②家族や周囲からの説得
運転免許の更新が近づくと、家族から「そろそろ返納したら？」なんて声をかけられることがあります。
これは決して悪意からではなく、大切な人の命を守りたいという気持ちからなんです。
ただ、本人からすれば「まだ自分は運転できる」と思っているし、車がない生活なんて考えられないというのが本音ですよね。
そういう時は、家族としっかり話し合う時間を持つのが大切です。
一方的に「やめて」と言われると反発したくなる気持ちもわかります。
家族と一緒に講習を受けるなどして、共に判断材料を共有することが、納得感のある決断につながりますよ。
③免許返納の選択肢
最近では「自主返納」という制度が一般的になってきています。
これは、まだ免許が有効なうちに、自分の意思で免許を返すという選択です。
返納すると、「運転経歴証明書」が発行され、身分証として使えるので、運転できなくなっても困ることはありません。
さらに、公共交通の割引やタクシーチケットの支給など、自治体によってはサポートも充実しています。
もちろん、車がないと生活が成り立たない地域もあると思います。
そういう場合は、地域の福祉交通や送迎サービスを調べてみると、思ったよりも手段があることに気づけるかもしれませんよ。
返納＝不便、ではなく、代替手段を見つけて安心して過ごせる選択も考えてみてくださいね。
④事故リスクと社会的責任
高齢者による交通事故がニュースで取り上げられることが増えていますよね。
運転ミスで命を落としたり、他人を傷つけてしまう事故も起きています。
「あれは他人事」と思わず、自分自身の運転に責任を持つ意識が大切です。
万が一事故を起こしてしまえば、自分だけでなく、家族や被害者、その周囲の人々にも大きな影響が及びます。
その責任の重さを受け止めた上で、運転を続けるか、やめるかの判断をしていく必要があります。
社会の一員としての責任、それを忘れないでほしいなと思います。
安全に運転を続けるためのポイントとサポート
安全に運転を続けるためのポイントとサポートを紹介します。
それでは、前向きに運転を続けるためのヒントをお伝えしていきますね。
①運転に不安を感じたら相談を
「ちょっと運転に自信がなくなってきたな…」と感じたら、すぐに相談するのがベストです。
身近な相談先としては、かかりつけの医師や、教習所の「高齢者安全運転相談窓口」などがあります。
また、自治体によっては高齢運転者向けの無料相談会などを実施していることもあります。
特に大事なのは、「誰かに話すこと」で気持ちが軽くなったり、新たな選択肢が見えたりすることです。
ひとりで悩まず、ぜひ相談してみてください。プロの視点からのアドバイスは、きっと役立ちますよ。
②医師の診断書で免除できる検査も
75歳以上になると「認知機能検査」が義務付けられていますが、実は医師の診断書があれば免除される場合もあります。
たとえば、すでに認知症ではないという明確な診断を受けている場合や、精神・神経疾患の治療中である場合などが対象です。
これは、検査を受けることで不安やストレスを感じる方への配慮として設けられている制度です。
もし該当するかも？と思ったら、早めに医師と相談してみるといいですね。
診断書は、運転免許センターや警察署に提出すれば、検査の代わりとして認められることがあります。
③家族と話し合うことの重要性
安全に運転を続けていく上で、家族の協力はとても大切です。
とくに、判断力や体力に自信がなくなってきた場合、日常生活の中でその変化に気づいているのは意外と家族だったりします。
「そろそろ運転を控えたら？」という声かけには、思いやりと責任感が込められていることが多いんです。
それでも「運転を続けたい」という気持ちがあるなら、なぜそう思うのかをきちんと伝え合う場を持つことが大事です。
感情的にならず、冷静に、具体的な状況をもとに話し合うことで、納得できる道が見つかることも多いですよ。
④地域の支援制度や代替交通手段
「免許を返納したら移動ができなくなる」と心配する方も多いですが、実は地域によっていろんな支援制度が用意されています。
たとえば、返納者に対してタクシーチケットが支給されたり、バスや電車が無料または割引で利用できる制度があります。
また、最近では「おでかけ支援バス」や「デマンド交通（乗合いタクシー）」など、高齢者向けの移動手段も増えてきています。
これらの制度は市区町村によって内容が異なるので、住んでいる地域の役所や福祉センターに問い合わせてみてください。
一歩踏み出して調べてみると、「こんな方法があったんだ！」と気づけるかもしれません。
運転にこだわらず、安心して移動できる手段を探していくことも大事な選択ですよ。
90歳で免許更新を目指す人に伝えたいこと
90歳で免許更新を目指す人に伝えたいことを、心を込めてお伝えします。
それでは、人生の大先輩であるあなたに贈る、応援の言葉をお届けします。
①無理せず、自分と向き合うこと
90歳という年齢で「運転を続けたい」と思うのは、すごいことです。
その気力や意欲は本当に尊敬に値しますし、生きがいとして車に乗ることを大事にしている方も多いです。
でも、何よりも大切なのは「無理をしないこと」。
「自分はまだ大丈夫」と思っていても、体調や判断力は日によって変わります。
調子の悪い日や、疲れている日は無理してハンドルを握らず、少し休む選択も必要です。
自分自身の心と体にちゃんと耳を傾ける、それが何よりの安全運転ですよ。
②手続きは早めの準備がカギ
免許更新の流れは、思っているよりも時間と手間がかかります。
「まだ期限まで時間があるから…」と後回しにしていると、予約が取れずに間に合わないことも。
特に認知機能検査や高齢者講習は人気の施設だと予約が埋まりやすく、早くても1〜2ヶ月待ちになるケースもあるんです。
通知ハガキが届いたら、すぐに予定を確認して、早めに予約を取りましょう。
早めに動けば気持ちにも余裕ができて、安心して手続きが進められますよ！
③運転継続は責任ある選択
「運転を続ける」という選択は、自分だけでなく周りの人の安全も考えた、責任ある判断です。
そしてそれは、定期的な検査を受けて、自分の状態をしっかり把握しておくことが前提になります。
「乗りたいから乗る」のではなく、「安全だから乗る」という意識を持っていただきたいんです。
もし「少しでも不安がある」と思ったら、その気持ちを無視しないでください。
周囲の人に相談したり、教習所の体験試乗などを活用することで、安全な判断ができるようになります。
あなたの判断ひとつで、大切な命が守られるということを、ぜひ心にとめてくださいね。
④一人じゃない、支え合いが大切
免許更新の手続きって、正直ちょっとややこしいし、不安なことも多いですよね。
でも、そんなときこそ「ひとりで抱え込まないこと」が大事なんです。
家族や友人、ご近所の人、地域の窓口――頼れる存在はたくさんあります。
最近では、運転免許センターや市役所でも高齢者向けのサポートをしてくれる人が増えています。
「わからない」と声に出すことで、誰かが手を差し伸べてくれるはずです。
90歳の免許更新は、簡単なことではありません。
でも、自分と向き合い、周りと支え合うことで、あなたにとって最良の選択がきっと見つかりますよ。
まとめ｜90歳の免許更新は可能だが準備と判断がカギ
| ポイント | 詳細リンク |
|---|---|
| 90歳でも免許更新はできるの？ | ①90歳でも免許更新はできるの？ |
| 有効期間は原則何年？ | ②有効期間は原則何年？ |
| 必要な検査と手続き | ③更新に必要な書類・検査とは？ |
| 更新できないケース | ④更新できないケースはある？ |
90歳であっても、必要な条件を満たせば運転免許の更新は可能です。
年齢が理由で自動的に取り上げられるわけではなく、自身の健康状態や運転能力が判断材料となります。
更新には「認知機能検査」「高齢者講習」、そして違反歴があれば「運転技能検査」が必要になります。
また、これらの検査・講習には予約が必要なので、早めに動き出すことが重要です。
もし不安があるなら、家族や専門機関と相談したり、免許返納も含めた選択肢を検討することも大切です。
運転を続けるか、やめるかは「あなた自身が納得できるかどうか」が一番のポイント。
一人で悩まず、周囲と支え合いながら、これからの人生を安心して歩んでいきましょう。
