75歳以上の免許更新は3年ごとですが、更新するには認知機能検査や高齢者講習が必須になります。
違反歴があると、さらに運転技能検査も受ける必要が出てきます。
「何から始めたらいいの?」「費用はどのくらい?」「検査って厳しいの?」そんな不安を解消できるように、この記事では更新の流れをすべてわかりやすく解説しています。
更新通知のタイミングから、予約の取り方、検査内容まで、完全ガイドとして活用できますよ。
75歳を迎える方やご家族の方にとって、大切な情報が詰まった記事です。ぜひ最後までご覧ください。
75歳以上の免許更新は何年ごと?手続きの全体像をチェック
75歳以上の免許更新は何年ごと?手続きの全体像をチェックします。
それでは順番に見ていきましょう。
①更新は基本3年ごと
75歳以上の方でも、運転免許の更新は基本的に「3年ごと」です。
これは70代であっても、80代、90代になっても変わりません。
ただし、年齢が75歳を超えると、通常の更新に加えて「認知機能検査」や「高齢者講習」などの追加手続きが必要になります。
つまり、更新頻度自体は変わらないものの、更新のために必要なステップが大幅に増えるということですね。
高齢者になっても安全運転を続けられるよう、こうした制度が整備されているんですよ。
②更新には検査・講習が必須
75歳以上の免許更新では、以下のような流れで検査や講習を受ける必要があります。
まずは「認知機能検査」を受けます。
その結果によっては、「高齢者講習」や「運転技能検査」も求められるんですね。
違反歴のある方は、運転技能検査も必要になってきます。
これらの手続きを全て終えて初めて、正式な免許更新ができる流れになっています。
ちょっと複雑ですが、逆に言えば、しっかり準備すれば問題なく更新できますよ。
③更新ハガキは半年前に届く
75歳以上の方には、免許証の有効期限の「およそ6か月前」に、高齢者講習の案内ハガキが届きます。
このハガキには、講習場所や予約先などが細かく記載されています。
このはがきが更新の第一歩ともいえるので、届いたらすぐにチェックしましょう。
特に地域によっては予約がすぐ埋まってしまう場合もあるので、なるべく早めに動くのがコツです。
予約制のため、受けたい日に受けられないこともあるので要注意です。
④免除される条件もある
実は、すべての検査が絶対に必要というわけではありません。
例えば、「認知機能検査」については、医師による診断書の提出によって免除される場合があります。
また、「運転技能検査」も、違反歴がなければ受ける必要はありません。
つまり、自身の運転履歴や健康状態によって、手続き内容が変わってくるんです。
うまく条件に合えば、講習や検査を一部省略できることもあるので、事前にしっかり確認しておきましょう。
認知機能検査とは?内容と対策を徹底解説
認知機能検査とは?内容と対策を徹底解説します。
では詳しく説明していきますね。
①検査は2種類のテスト
認知機能検査は、75歳以上で免許更新を行う人すべてが対象です。
内容としては「手がかり再生」と「時間の見当識」の2種類があります。
「手がかり再生」は、果物や動物など16種類の絵を記憶して、後で思い出すテスト。
「時間の見当識」は、検査当日の「年・月・日・曜日・時刻」を答えるテストですね。
一見シンプルですが、記憶力と判断力を問われるので、事前にどんな流れか把握しておくと安心ですよ。
②認知症のおそれありの場合の対応
検査を受けた結果、「認知症のおそれあり」と判定された場合、少し手続きが増えます。
この場合は「臨時適性検査」や「医師の診断書」の提出が必要になります。
つまり、専門医の診断を受けて、本当に運転に問題がないかをチェックするということ。
もちろん「おそれなし」と判定されれば、そのまま次の高齢者講習に進めます。
結果によって手続きが変わるので、自分の状態に合わせてスムーズに進めることが大切ですね。
③結果通知書の扱い方
検査が終わると、「認知機能検査結果通知書」が交付されます。
この書類は免許更新時に提出が必要なので、絶対に無くさないように注意しましょう。
通知書には「認知症のおそれあり/なし」の結果が書かれており、今後の流れを決める重要な書類です。
手続きのたびに必要になることもあるので、クリアファイルなどで保管しておくのがベストです。
なくしてしまうと、再受検などの手間が発生することもあるので気をつけてくださいね。
④診断書による免除について
認知機能検査は、医師の診断書によって免除されるケースもあります。
これは「HDS-R」「MMSE」など、国が指定した神経心理学的検査を受けた上で、認知症の疑いがないと診断された場合に適用されます。
診断書には氏名や検査日、医師名、検査結果などが明記されている必要があります。
ただし、診断書の有効期限は「免許有効期間満了の6か月前以降」とされていますので注意しましょう。
また、この方法での免除は時間や費用もかかるので、かかりつけ医や免許センターに事前に相談しておくとスムーズですよ。
高齢者講習の内容と種類を詳しく紹介
高齢者講習の内容と種類を詳しく紹介します。
それでは順に見ていきましょう。
①実車ありとなしの違い
高齢者講習には、「実車あり」と「実車なし」の2パターンがあります。
これは持っている免許の種類によって異なります。
普通車を運転できる免許(いわゆる普通免許)を持っている場合は、実車ありの講習を受けることになります。
一方、原付や小型特殊など普通車を運転できない免許だけを持っている方は、実車なしの講習でOKです。
つまり、運転そのものをするかどうかの違いがあるんですね。
実車講習では、指導員と一緒に実際に車を運転してチェックを受けますが、試験ではないので安心してください。
②講習内容と時間・費用
講習の内容は主に「座学」と「適性検査」、そして実車ありの場合は「運転実技」です。
講習時間と費用は以下のとおりです:
講習タイプ | 所要時間 | 費用 |
---|---|---|
実車あり | 2時間 | 6,600円 |
実車なし | 1時間 | 2,950円 |
費用は受講時に支払う形になりますので、当日は忘れずに持っていきましょう。
内容は「反応速度」や「視野」など、運転に必要な機能をチェックするものが中心です。
教習所や免許センターで、緊張せずにリラックスして受けてくださいね。
③講習免除になるケース
「高齢者講習」と一口に言っても、実は免除されるケースもあります。
例えば、認定された教習所などで「運転免許取得者等教育(高齢者講習と同等)」を受講していれば、本来の高齢者講習は免除されます。
この講習は、内容的には高齢者講習とほぼ同じで、同等の効果があると認められています。
教習所によっては実車指導の有無や費用が異なるので、受講前に詳細を確認しておくのが安心です。
また、講習終了後には「講習終了証明書」が発行され、それを更新時に提出すればOKです。
④持ち物と予約方法
講習を受ける際に必要な持ち物はこちらです:
- 高齢者講習等受講通知書(はがき)
- 運転免許証またはマイナンバーカード
- 受講手数料
- 眼鏡や補聴器など運転に必要なもの
はがきには講習場所や予約先が記載されているので、希望の場所に電話で予約します。
講習は予約制なので、早めに予約しないと希望日が埋まってしまうこともあります。
予約は「はがきが届いてから」が原則ですが、混雑が予想される地域では特に早めの行動が大切です。
電話の掛け間違いには注意して、スムーズに予約しましょうね。
違反歴があると必要!運転技能検査の全貌
違反歴があると必要!運転技能検査の全貌について解説します。
それでは順番に見ていきましょう。
①対象者の条件とは
運転技能検査を受けなければならないのは、75歳以上で一定の違反歴がある人です。
具体的には、「免許更新日からさかのぼって誕生日の160日前以前の3年間」に、一定の違反行為をした人が対象になります。
対象となる違反は、信号無視や速度超過、携帯電話の使用など、交通安全に重大な影響があるものが中心です。
違反が1回でもあれば検査対象になる可能性があるので、過去の記録を一度確認しておくといいですよ。
違反歴の有無で更新の手間が大きく変わるのは驚きですよね。
②検査の流れと内容
運転技能検査は、実際に自動車を運転して受ける検査です。
検査では、以下のような5つの課題をこなす必要があります:
- 指示速度による走行
- 一時停止
- 右折・左折
- 信号通過
- 段差乗り上げ
検査当日は、検査員の指示に従って、コース内を走行します。
検査員がハンドルやブレーキの補助を行うと減点対象になります。
とはいえ、安全運転を心がけていればそこまで難しい検査ではありません。
普段どおりに落ち着いて運転することが、合格のカギですよ。
③合格基準と注意点
技能検査の採点方法は「100点からの減点方式」です。
普通免許保持者は「70点以上」で合格、第二種免許保持者は「80点以上」が必要です。
減点は、操作ミスや指示無視、判断の遅れなどに対して行われます。
合否は検査当日にその場で発表されるので、待たされる心配はありません。
また、合格した場合は「運転技能検査受検結果証明書」が交付されますので、免許更新時に必ず提出しましょう。
この証明書がないと更新できませんので、失くさないよう大切に保管してくださいね。
④受検場所と費用
検査は神奈川県運転免許センターや一部の自動車教習所で実施されています。
また、出張検査会場も設けられている場合があるので、はがきに記載された場所をよく確認しましょう。
どうしても都合が合わない場合は、指定の連絡先に電話して日程調整も可能です。
費用は3,650円が基本となっており、受検時に支払います。
なお、教習所などで「運転免許取得者等検査(同等)」を受けて合格すれば、本検査は免除されます。
違反歴がある場合でも、正しい準備と落ち着いた運転でしっかり対応できますよ。
スムーズに更新するための準備とポイント
スムーズに更新するための準備とポイントを解説します。
それでは、更新準備に役立つポイントをひとつずつ見ていきましょう。
①通知ハガキの確認タイミング
高齢者講習や認知機能検査の通知ハガキは、更新期限の「おおよそ6か月前」に届きます。
このハガキが届かないと、どこで何を受けるかの案内が分からないので、まずはポストのチェックを忘れずに。
通知書には、講習の種類・場所・連絡先・定休日などが詳しく載っています。
ハガキの到着後すぐに内容を確認し、予定を立てておくとスムーズです。
見落としやすいですが、これが更新のスタートラインになりますよ。
②予約は早めに行う
通知ハガキが届いたら、すぐに予約するのが鉄則です。
特に教習所や免許センターの講習枠は地域によってかなり競争率が高くなります。
混雑する時期には予約が数週間〜1ヶ月以上先になることもあります。
「まだ大丈夫」と思っていると、希望日に受けられず、結果的に更新手続きがギリギリになってしまうことも。
余裕を持って予約を入れることで、落ち着いて各検査に臨むことができますよ。
③費用の準備と所要時間
更新にかかる費用は、受ける内容によって違います。
たとえば、以下のような費用がかかります:
項目 | 費用 |
---|---|
認知機能検査 | 1,050円 |
高齢者講習(実車あり) | 6,600円 |
高齢者講習(実車なし) | 2,950円 |
運転技能検査(該当者) | 3,650円 |
講習の種類や検査内容によって、トータルで1万円近くかかることもあります。
また、所要時間もそれぞれ異なるので、1日まるまる使うつもりでスケジュールを空けておくのが無難です。
予約の変更や確認、不安なことがあればすぐに連絡することでトラブルを防げます。
高齢だからこそ、情報を早めに集めて安心して手続きしたいですね。
まとめ|高齢者 免許更新 75歳以上 何年ごと?手続きの全体像と注意点
75歳以上になっても、運転免許の更新は3年ごとで基本は変わりません。
ただし、更新手続きには「認知機能検査」「高齢者講習」、場合によっては「運転技能検査」が追加されます。
通知ハガキが届いたらすぐに予約を入れて、スケジュールと費用の準備をしておくのがベストです。
違反歴があるとさらに検査が必要になりますが、しっかりと準備すれば無理なく更新できます。
この記事を読んで、これからの運転人生を安心・安全に続けるための手助けになればうれしいです。
制度の詳細は、必ず各都道府県警察や免許センターの公式情報をご確認ください。