2022年5月13日から改正内容が実施されました高齢になっても、安全にクルマを運転したい──そんな想いを応援する制度が、2022年に大きく見直されました。
とくに75歳以上の方は、認知機能のチェックや運転技術の確認が求められるようになり、「免許更新って何をするの?」と不安に感じる方も増えています。
この記事では、そうした変更点をわかりやすく、やさしい言葉でまとめました。制度のポイントや、かかる費用、準備のコツまでを一緒に見ていきましょう。
高齢者講習はどう変わった?

以前は認知機能のテスト結果によって、2時間または3時間の講習に分かれていましたが、今ではすべて2時間講習に統一されました。
講習内容は変わりませんが、料金は一律6,450円に。2時間講習だった方にとっては1,350円の値上げですが、もともと3時間講習だった方は1,500円ほど安くなりました。
「公平さ」と「わかりやすさ」を重視した制度に生まれ変わったといえそうです。
認知機能検査はどんな内容に?
75歳以上の方は、免許更新の前に「記憶力」や「判断力」のチェックが必要になります。
この認知機能検査、以前は3つの課題が出されていましたが、現在は2つに。とくに採点の難しかった「時計描画」は廃止され、より公平な評価ができる形に変わりました。
改正前 | 現行 | テスト問題 |
①時間の見当識 | ①時間の見当識 | 改正前から同じ |
②手がかり再生 | ②手がかり再生 | 改正前から同じ |
③時計描画 | 無し |
また、テストの回答方法としてタブレットが導入され、結果が早く分かるのも魅力。紙の場合は1時間以上かかっていた採点が、タブレットでは30分ほどで完了するようになっています。
実技試験が必要な人とは?
運転技能検査は、75歳以上の方すべてが受けるわけではありません。
この3年以内に、特定の交通違反をした方が対象です。
たとえば、以下のような違反があった場合に受験が必要になります:
- 信号無視
- 逆走や車線はみ出し
- スピード違反
- スマホを見ながらの運転(ながら運転)
- 踏切での停止忘れ など11項目
試験は教習所で実施され、70点以上で合格。受験料は3,550円で、6ヶ月以内であれば何度でも再受験が可能です。
サポカー限定免許ってなに?
サポカー限定免許とは、最新の安全機能を備えた車にだけ乗れる特別な免許のことです。
この制度で運転が許可されるのは、以下のような装備がある車です:
- 自動ブレーキ
- 車線はみ出し防止機能
- アクセルとブレーキの踏み間違い防止
- 夜間ライトの自動調整
安全に運転を続けたいけれど、反応速度や操作に不安がある方には、とても心強い選択肢となります。
免許更新にかかる費用を整理すると?
運転免許を更新するには、受ける検査によって異なりますが、費用がかかります。
【主な費用まとめ】
- 認知機能検査:1,050円
- 高齢者講習:6,450円
- 実技検査(該当者のみ):3,550円
- 免許更新料:2,500円
合計で13,550円ほどになるケースもあります。
どの手続きも、免許更新の6ヶ月前から受けられるので、予定にゆとりを持っておくのがおすすめです。
まとめ
2022年の制度改正で、高齢者の運転免許更新にはいくつかの新しいステップが加わりました。
認知機能検査の内容がシンプルになる一方で、受講料の値上げや実技試験の導入など、ハードルが上がったと感じる方もいるかもしれません。
ですが、安全運転のためのサポートと考えると、納得できる点も多いです。
制度の変更点をしっかり把握して、無理なく、安心して運転を続けていきたいものですね。